取っ手だって愛されたい。触れる人に優しくしたい。 手をつなぐのは一瞬だけど、ずっとここで待ってます。
昨年末、年賀状印刷の直前になってプリンタが壊れた。 あわてて購入したのが、ブラザー製プリンタ。 印刷品質や使い勝手も値段相応に良くて、まぁまぁ気に入っているのだが、 どうしても気に入らないところがある。
底に「取っ手」がないのである。 ちょっと移動しようにも、手が入る隙間がなく非常に持ち上げづらい。
エプソンのプリンタと比較してみる。 角が丸く、いかにも持ちやすそうな取っ手ではないだろうか。
プリンタにだって、取っ手は必要なのだ。
なんという、丸く、やわらかく、手に優しい取っ手だろう。 見つけたとき、思わず嬉しくなってしまった。
さらに触って驚いたのが、その金属無垢材がかもしだす、重量感、塊感、みっちり感。
そして、毎日何度も触られて出来た、無数の傷。鈍い輝き。
なかなかの銘品である。
もしも自分で家を建てるチャンスがあったら、ぜひこのドアノブを付けたい。 毎日好きな取っ手に触れて生活するなんて素敵なことだと、僕は思う。