2011年6月10日金曜日

剥げた取っ手は歴史を語る

エレベーター点検の際に発見した重りの取っ手。
人や貨物のかわりに載せて、動作テストするためのものだろう。

安全第一な黄色を身に纏いつつ、働く取っ手の証しである塗装剥げが大変魅力的な取っ手である。

ではなぜ、塗装の剥げが魅力的なのか?
それは取っ手が握られてきた歴史が、その塗装剥げや錆びからにじみ出ているからだと思う。
この風格は新品の取っ手には出せない。
あ、いや、新品がダメとは言ってないんだ。それぞれの取っ手に個性があり、魅力があると僕は思う。

本体と取っ手部分が一体成形で後付け感がなく、高い剛性を予感させる点にも注目したい。
前出のガレージのヒモ取っ手のように、必要に迫られて後付けされた取っ手も好きだけれど。

台車のスチール感みなぎる取っ手も見逃せない。

【蒐集場所:都内某所】

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